2022年6月14日
おすすめの漫画1冊を3分で語るstand.fmチャンネル『マンガライターのまんがたり。』 を配信しているちゃんめいさん。小さな頃からマンガが大好きで、現在はSNSを中心に最新のマンガ情報やおすすめ作品について発信されています。
2020年からstand.fmでの配信を始めて以降、ほぼ毎日更新で累計放送数は約500回に。今ではすっかり音声配信が生活の一部になっていて、マンガライターのお仕事にも嬉しい影響が生まれてきているそうです。
音声配信を通じて生まれた環境の変化や継続のコツなど、活動の裏側を語っていただきました。
マンガライターとして本格的に活動を始めたのは2019年の冬頃で、主にマンガを中心に書評やコラム、インタビュー記事などを作成しています。記事制作の他、オンラインサイン会やトークイベントのお手伝いなどをしています。最近では、『00:00 Studio(フォーゼロスタジオ)』という作業配信サービスで行われる、漫画家さんのオンラインサイン会やトークイベントの司会進行などもやらせていただいてます。
2つありまして、1つはテキスト記事ではリーチできていない層に漫画の魅力を届けられていないと思ったことがキッカケでした。ライターとして記事を書いてきたものの、やっぱり記事ってある程度時間を取って目や脳の意識を固定しないと読めないものじゃないですか。 そういった時にながら聴きができるスナックコンテンツみたいなものを創りたいなって思いましたね。
もう1つは話す力を鍛えたかったことがあります。 今やらせていただいてるオンライントーク会やサイン会のイベントを通じて、漫画家さんのサポートをしたいなってずっと思っていました。多分、喋る仕事は自分の声に違和感を感じて緊張することが一番多いのかなって思うので、そこに慣れたくて始めました。
幅広い活動を見据えて声の配信を始められたちゃんめいさん。
スマホ一つで、ボタンを押して、喋って、公開するだけ…というシンプルな操作性が良くてstand.fmを選びました。配信するなら、一日の終わりに必ず話すとか、定期的に更新できるようにすることを習慣付けしたかったので、操作性の良さはかなり重要視していましたね。いくつかの音声配信サービスを検討した結果、stand.fmが凄く良かったです。
公開するときは3分喋って、音声の編集は全くせず、前後にbgmを付けて行ってこい、という感じです(笑)。
話したいなって思った内容に対して、たまに上手く喋れなくて録り直しすることもあるんですが、まあ3分だしもう1回やろうみたいなテンションで録り直してます。
誰でもスマホ1つでかんたん収録。活用してくださり嬉しいです。
個人の活動ではstand.fmの他にTwitterやnoteで発信していますが、内容はあまり分けていませんね。理由としては、発信したテキストコンテンツを忙しくて見れていない人や読む時間がない人に音声で届けられたらなと思っているからです。基本的な内容はstand.fmでも変わりませんが、音声なのでもうちょっと砕けた感じはあるかなというぐらいですね。マンガのジャンルも誰向けというのは気にせずやっているのですが、基本的には新作や新刊をメインに取り上げるようにしてます。
いいねやコメント、レター(お便り)をくれるリスナーさん達を見ていると、 マンガは好きといえば好きだけどすごく好きかと言われたらそうでもない感じで、新しい作品との出会いを求めて聴いてくださってる方が多いのかなと思ってます。
先日の放送で「グランドジャンプ(集英社)」で連載中の『カモのネギには毒がある 加茂教授の人間経済学講義』(甲斐谷 忍/原案:夏原 武)という作品を紹介したんですが、レターで「ちゃんめいさんの放送で紹介していた作品読みました。凄く面白かったです!」って言ってくださる方もいて、私の配信を聞いてその作品に出会ってくださったことが凄く嬉しかったです。
目の前に広がるマンガたち、もちろん全て知ってます。
音声配信は、平日の毎日23時になったら「あ、喋る時間だ」という感じで録ってます。完全にルーティンになっていますね。
まず朝6時に起きて、会社の始業時間まで記事を書いて、定時後に夕飯を食べたら、20時とか21時ぐらいからまた記事を書いて、23時になったらstand.fmで収録という流れですね。喋ることで思考が整理されてスッキリするので、一日の終わりに録るようにしています。たまに、時間に余裕がある土日にまとめて録り溜めしておくこともありますね。
もちろん配信の時間が取れない日もあるんですけど、配信自体がしんどいと思ったことはないです。それは、好きなことを配信しているから、あと「おすすめの漫画1冊を3分で語る」という短い配信なので、気負わずやってるからこそしんどさを感じないのかもしれません。
でも「おすすめの漫画1冊を3分で語る」とか言いながら、たまに喋りすぎて全然5分とか超えてるんですけどね(笑)。
ついつい喋り過ぎてしまうところにもマンガへの愛を感じますね。
話す内容と作品は直前に決めてますね。食事中やお風呂に入ってるときに「今日なに紹介しようかな~、金曜だし多分みんな疲れてるから面白いギャグ系にしようかな~。」とか。友達に漫画をおすすめする感覚で選んでます。
私は友達に「聞いて!」みたいなテンションでずっと喋っているようなものなので、全然感謝なんていりません(笑)。
2つありまして、1つは話すときに強弱を付けるようにしています。例えば「これはやっばいですよ!」とか、少し溜めたりとか。どうしても説明口調になりがちで「〇〇先生の△△連載の作品です。」みたいな説明が多くなってしまうので抑揚は付けるようにしています。あとは一つ一つの話が長くなり過ぎないようにすることですね。
昔の放送はやっぱり説明臭くて、授業みたいになんか重たさを感じます(笑)。
今はもうちょっと砕けたカジュアルな感じで、3分という尺に合っていると思います。
stand.fmを始めるキッカケの一つだった、オンラインサイン会やトークイベントの司会進行などのお仕事にお声掛けいただく機会が増えました。依頼してくださった方がstand.fmを聴いてくださっていたかは分からないんですが「これだけ配信しているなら喋れるでしょ!」みたいな感じで、stand.fmがキッカケなのかな?と思ったりしています。stand.fm内でフォローしてくださって、それからTwitterをフォローしてくださる方もいらっしゃるので、徐々にフォロワーさんの広がりが生まれているのかなと思います。
そういえば、ちょうど今約500回近く放送しているんですけど、「マンガライター」でGoogle検索すると、stand.fmの私のチャンネルが一番上に出てくるんですよ。マンガライターって他にどんな方いらっしゃるのかなと思って調べたら「なんだ私かい(笑)」って。マンガライターと名乗らずとも、有名なライターさんやマンガ評論家、研究家の方がたくさんいらっしゃるので、本当に恐れ多いです。もしかしたらGoogle検索から私も知ってくださった方がいるかもしれないので、3分という短い配信ですが続けてきて良かったなと思います。
「おすすめの漫画1冊を3分で語る」は、自分がマンガライターをやり続けている限りは続けようかなとは思っています。ただ新しくチャレンジしたいこともあるんですよね。例えば、漫画家さんや編集者さんをゲストとしてお招きして、コラボ配信や対談ができたら嬉しいです。もちろん、最終的に内容も全部記事化するところまでセットでやりたいなって。
すごく仲のいい友人がマンガ好きでよく語ってます。
マンガやアニメなど何かしら推しがいたり、オタク心がある人なら共感してくれるかもしれないんですけれど、オタク特有の早口って分かります?
「つまり〇〇は〇〇、あのシーンは〇〇で〇〇と解釈できるよね(早口)」みたいなテンションで話しています(笑)。
友達に相談してみます(笑)。
マンガ好きで広がっていく今後の活動も楽しみです。
音声配信は思考の整理になるので、ライターさんにおすすめしたいです。私の場合、作品の魅力や率直な感想を記事にするときは、 書く前に音声配信で3分間「この作品の魅力語ったらどうなるかな」って思って喋るんです。その音声を聞き返すことで、「あ、つまり私が言いたいことってこういうことだ」 ってすごくまとまることがあって、それでスムーズに記事が書けたり、構成が決まったりすることがありますね。 あんまり気負って音声配信やってやろうとか思わずに「整理のために話してみよう。何でこの作品好きなんだろう。」 みたいに、凄く楽な感じでやってみるのが良いかもしれません。 自分の収録を聞き返すと、声の熱が上がった瞬間って明らかに声の感じや高さが変わると思っていて「あ、私ってこの作品のここのシーン、この部分が凄く好きなんだな」と客観的に自分を見れます。
あとはやっぱり、自分が話していて一番楽しいことを配信するのがおすすめです。 ライターさんだったら、自分が書いてる執筆テーマでもいいと思いますし、ライターハックで「こうするとめちゃくちゃ作業がはかどるよ。」でもいいと思います。 自分が誰かに話したいことを「聞いてくれ!」のテンションでやるのが一番なんじゃないかなと思います。
ライターならではのアドバイスがいただけてとても参考になりました。
男性スタッフの方には、「週刊ヤングマガジン(講談社)」で連載中の『満州アヘンスクワッド』(原作/門馬 司、漫画/鹿子)ですかね。 『満州アヘンスクワッド』は、“邪悪なワンピース”とか“読むアヘン”など数々の異名を持つクライムサスペンスです。 少し過激でグロテスクなシーンもありますが、それが大丈夫ならハマるのかなって。
女性スタッフの方には、もし恋愛マンガがお好きなら「フィール・ヤング(祥伝社)」で連載中の『ゴールデンラズベリー』(持田あき)という作品をぜひ読んでいただきたいです。 この作品は今年の「第25回文化庁 メディア芸術祭」マンガ部門で大賞を取った作品なんです。 芸能界を舞台にしたお仕事×恋愛モノなのですが、ヒロインの塁が今までの恋愛マンガのヒロイン像を覆すくらい力強くて…。 「今までこんなこというヒロインいた?!」って言うぐらいカッコよくて惹かれます。男女問わずおすすめしたいですね。
ちゃんめいさん、ありがとうございました。
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音声配信で工夫・意識していることや、stand.fmを通じて生まれた新たな体験を紹介しています。